数年前、日本中を席巻した“断捨離”ブームが、コロナ禍で再び盛り上がりを見せているそうですね。
実は私は、体よくいえば物持ちが良い、裏を返せばなかなかものが手放せないという、断捨離が苦手な部類の人間です(笑)
クローゼットを開ければ、100円ショップでよくみかけるA4サイズのパーツケースに詰めこんだ映画のパンフレットや前売り券の特典付録、鑑賞したライブの目録、旅行先の印刷物などが、「絶対動きませんからね」とでも言いたげにしっかり格納されています。
そんな私が、50年近くも捨てられず、大切に使っているものがあります。
それは………
バターナイフです。
小学4年のとき、同じクラスの根本さんという女の子が、お父さんのお仕事の都合で1年ほどフィリピンに行っていました。
そして、5年か6年の頃クラスに戻ってきて、クラス全員(40名くらいだったと思います)におみやげとしていただいたのが、この木のナイフでした。
その頃は、日常的に使った記憶はありません。それが、親元を離れて上京する際、一人暮らしの生活用品の中に混ぜられていて、気がついたら使い始めていました。
とはいうものの、先は細いのでたくさんは掬えないし、しかも木製なので使っているうちに傷んできます。
それでも、捨てられない理由があります。
使った日に、いいことがあるんです。
調子の悪い時とかにも、このナイフを使うと
なんとか乗り切れる。
私にとって、護符のようなナイフ。
たぶん、40人のクラスメイトの中で未だにこうして持っているのは、私くらいでしょう。
あなたには、捨てられないもの、ありますか(・・?)
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